焼入れを終わり、研ぎに移行します。
研ぎは、荒い研石から徐々に細かい砥石に変え研いでいきます。
研ぎ終わると、日本刀独特の刃紋や地紋が現れてきます。
なんとか完成しました。
今は、ほっとしています。
沸かし延べが終わったので、次は素延べに入いります。
先ずは、刀の形をした立方体に形造ります。(素延べ)
この時に、身幅や重ねなどを正確に出しておきます。
刃を打ち出す時(火造り)に寸法を調整するとなかなか上手くいかないので、時間をかけて素延べを行います。
ひとまず短刀一振り分、刃を打ち出しました。(火造り)
大きなキズも無くホッとしています。
この後は、焼鈍(しょうどん)をして、焼入れです。
次は、銑下げした地鉄を四角にまとめテコ棒に鍛着させ、折り返し鍛錬をしていきます。
今回は、四方柾という方法で9回折り返しました。
この方法で鍛えるとキズが出にくくなります。
今回は短刀製作なので、そのまま沸かし延べをしました。
6月を担当する事になった相良です。
よろしくお願いします。
今回は、自家製鉄をつかった短刀製作の依頼があったので、それを書いていこうと思います。
では早速、
今回使う地鉄は炭素が高い為、銑(ずく)下げという方法で炭素量を下げていきます。
レンガで炉を組んで、地鉄を1200℃に熱します。
その時に、炉の雰囲気が酸化雰囲気だと脱炭され炭素量を調節することができます。
ちょうど良い炭素量になったら引き上げるのですが、引き上げるタイミングは勘です。
もう一振り、刀を造ろうと思います。
まず、玉鋼を四角にまとめて、そのままテコ棒の先に付け、皿にします。
そして、その皿の上に鋼を積んで折り返し鍛錬に入ります。
折り返し鍛錬は、日本刀独自の技法です。
鋼を約1300℃に赤めて鍛接(叩いて接着)します。
そして、ある程度、鋼が延びたら二つに折り曲げ、また鍛接をするという技法です。
今回は、9回折り返して止めました。
傷が無ければ良いのですが・・・
ちなみにこの前、焼入れした刀は、刃紋があまり良くなかったので、もう一度、焼き直そうと思います。
炭が、無くなってきたので炭を切ろうと思います。
刀に使う炭は主に、松炭を使います。
松炭は、着火が速く、火力があるので地鉄がすぐ赤まります。
今、切っているのは鍛錬(鉄を精錬する仕事)用です。
大きさは、約3cm角に切っています。
単調な仕事なので、切っている最中は、仕事のアイデアや次の仕事のプランなどを考えながら切っているいます。
なかなかプランどうりにはいかないのですが・・・・・
焼き直しをします。
まず、焼鈍をします。
700℃ほどに、刀身を赤め藁灰に入れ、それから焼刃土を塗ります。
どんな場合でも、焼入れの前には、焼鈍をした方が良いみたいです。
焼刃土を乾かします。
あまり、早く乾かしてしまうと割れてしまうので、ゆっくり乾かします。
乾いたら、いよいよ焼入れです。
焼入れが終わりました。
前のと比べて、しっかり焼けたみたいです。
前よりは、良いみたいです。
時間をみて、部分的に刃紋 などを詳しく視ていこうと思います。
初めまして、金曜日を担当する相良と申します。
仕事は、刀剣関係の仕事をしています。
その中でも鍛冶仕事を中心に「匠日記」を書いていこうと思います。
では、早速・・・
焼鈍(しょうどん)を終えた刀です。
焼鈍とは、焼入れ(刃紋を入れる仕事)の前にする仕事です。
刀身を約700度に均一に赤め、藁灰の中に入れ時間をかけて冷ます事です。
そうすると、鉄に粘りが出て刃物としての性能が上がります。
焼鈍 を終えた刀は、多少曲がっているので、真っ直ぐにして砥石で研ぎました。
一番荒い砥石で研いでいます。
焼入れの時、刃紋を入れる為に使う焼刃土が剥がれにくくする為です。
この次は焼入れです。
焼入れの仕事が、鍛冶仕事で最も緊張します。
次回の「匠日記」で成功のご報告ができれば良いのですが・・・・