Home匠日記2011年2011年03月木曜:川野紘造(グローバルヴィレッヂ綾)
川野紘造

川野紘造

グローバルヴィレッヂ綾
綾町工芸コミュニティ協議会を最初から見てきた川野さんが綾の工芸について語ります。

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新しい街興し

2012年 1月 06日(金曜日) 09:00
綾北川と綾南川に挟まれた街は、農業用水がいたる所に見受けられる。
今回は、この農業用水を利用したエコタウンの計画を提案したい。
宮大の日吉健二助教授(小型発電機開発者)によると、小型発電機をいたる所に設置可能であるとの意見を頂いている。
綾町を自然エネルギーによる明るい街にそして、電気エネルギーをそば粉や土造り(陶工の為の土造りと農業用の土作り)の動力源にした新しい観光資源とする事ができる。
目に見える水の流れを絵にした街の姿が緑に囲まれた街の中を、さらに剪定をしない街路樹を増やし歩いて気持ちのよい歩道にしたい。
水路には蛍が生息、鮎、川エビ、山太郎蟹、メダカ、フナ、ウナギ等の自然体系の川魚達が見られ、子供達が遊べる水辺を作りたい。
街の中に、自然を呼び込む事により、建物の作り方も変わってくるはずである。

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人工の素材による物造りは、合わないだろうし少しずつ街の形を変えてゆき、美しい街に生まれ変わっていくだろう。
水によって生まれた電気をまず、街路灯に利用したい。
その街路灯も人工的なものでなく、木材で作りたい。
例えば間伐材を利用したものを提案、子供達に呼びかけ、造形教育の実践の場として利用、
土日を利用した行事とし、工芸コミュニティ会員や腕自慢の人々のボランティアを子供一人一人につけ、
鑿、鋸、ナイフを使ってトーテムポールを作っていき、一年の成果を工芸まつりに発表。
祭り参加者(消費者も含め)の投票による全作品に何らかの理由をつけ表彰するイベントを工芸まつり会場で行いたい。
美しく形のよい街路灯ができれば、九電の電柱もそのままでは見苦しく、何とかしたい。
次に水を利用した、土作りで新しい農産物が生まれ、水車小屋で生まれたそば粉と共に名物料理が生まれる仕掛けもしたい。
(例えば蕎麦料理のコンテストを季節毎に行い、綾の素材を使った名物料理を誕生させたい)
もちろん、その名物料理と器をからめたコンテストも行い、食事処(癒し処として)の造作も必要となってくる。
ゆっくり夕食を摂ったら、宿泊したくなる。
都会にはないごまかしのない宿泊空間も必要となるだろう。
美しい街づくりを!!
そんな街は時と共に味が出てくるし、自然との美しい調和が生まれてくる。
そこに未来の展望が開けてくるのではないか。

綾の町興しについて

2011年 8月 11日(木曜日) 09:00
2度目の匠の日記は、町興しについて話してみましょう。
グローバルヴィレッヂ綾は16年前、綾の上畑の森の中に建設を始め、工房、ショールーム、ゲストルームと少しずつ建増してスローではあるが着実にヴィレッヂとしての工芸村を形成していったがショールームとしての成り立ちとして消費者の立場からいえば少し行きづらい所があったかもしれない。物造りの基地としては、騒音の問題からしてよいのかもしれないが.....
という訳で今度は街の中心にショールーム、工房をかまえ街との関わり方を模索してゆこうと思い、7月に着工、9月末頃、完成の予定でいる。


消費者の立場からいえば本物センターが中心になって形成されており、今回、商工会館をオープン。官主導の街になりつつある。
このままでは、民間による活性化を起さなければ将来の街の行く末が見えて、面白くない街になってしまうのではと危惧している。
宮崎市の市街地もそうであるが、商店街に活気がなく郊外のショッピングセンターに押されっぱなしである。
街を歩いても面白みがなく活気がない。
なぜだろう。それは民間の商店街としての活性化が乏しく行っても楽しくないからである。
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それは綾町の商店街にもいえる事なのだが、まず商店街は美しくない、汚い、建物は偽物の仕上が多く、使えば使うほど汚いものになっている。そんな街では人々は憩えない。街に潤いがなく、緑が少ない。街の中に周りの自然を呼び込めば、一年一年自然の成長により、街を美しく綺麗な姿になっていくはずなのに、宮崎は郊外が自然がいっぱいな為、街の中ではたんぱくになり、人工的なもので構成してしまった為だろう。使えば使うほど、味が出て楽しくなる。そんな街にするにはどうしたらよいのだろう。
次回、このショールームを通じて自然との調和と街づくりの基本を話してみたい。

里山としての上畑を考える

2011年 3月 24日(木曜日) 09:00
宮崎市から工房を移して16年、ここ上畑をこよなく愛する気持ちになってきた。
町街地から上畑橋を渡ると村の全体が見渡す事ができる。
背後にせまる山々をみながらゆっくり歩いて渡ってほしい道である。
眼前に広がる畑、その向こうに神社や住まいが樹々の間に見える風景はいつまでも残しておきたい里山の景色である。
橋を渡り最初の農道を左に、約100m行くと左手に国土省の駐車場があり、車の人は駐車して、ここから綾南川を歩いて、上流へ向かう川沿いの道をゆっくり散策すると川蝉などの小鳥に出会える楽しい道である。
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サッカー場にもなる松原公園辺りは夏には、キャンプにも利用、小さな子供達でも遊べる川辺の環境が広がっている。
松原公園を過ぎると川向うにのどかな田んぼが広がっている。
この土地に渡るためには川の浅瀬を利用して渡るのである。
水かさが深くなれば、渡れないのである。
こんな所に住んでみたくなる南面の豊かで素晴らしい環境に心洗われる。
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川はなだらかな左カーブをしながらこの奥地の照葉樹林帯を見渡せる小さな森が川向うに見えてくる。
さらに上流に行くと小さな橋の背後に真に桃源郷を思わせる景色が広がっている。
特に小雨の時は最高のやすらぎを与えてくれる。
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上畑橋の下流から導かれている道は色々な意味でここ上畑地域の村おこしの要因になると思われるので色々なアイデアを出してみた。
まず、暗い夜を明るくして暑い夜など涼しい川風を受け散策ができるようにする。
その電源は国土省がこの地域のために供給してくれている水を利用して小さな発電装置を宮大と共同開発(国の補助金を利用)すればすぐにでも可能である。
又、上畑の背後の山上を利用して風力発電、太陽光発電を起し、この村の電力全てを賄うようにすれば、この地は全国に名の通る省エネの村として広く知られることになるが今までの観光地にはしたくない。
いつまでも癒しの環境であるためにもスローペースでと思う。
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工芸まつりの改革

2011年 3月 17日(木曜日) 09:00
ただ並べて販売する時代は終わりだと言われ始めて大分なるが良い解決策がでてこない。
造り手自ら行う事が一番良いことだと解っていても、もう一歩踏み出せない所があるのではないか。
過去、宮崎の工芸作家展にて、その道の専門家(コーディネーター)にお願いして展開、新しい仕掛けを提案、それなりに結果を出す事ができた。
さらに立体構成としての空間の提案、例えばテキスタイルによる空間の特色づけによりそれぞれの工芸品が生き生きとしてくるから不思議である。
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コーディネーターをお願いするのは一般の主婦、和食、洋食、コーヒーショップのオーナー等、4グループ構成すると良いのでは。
そして、コンペ方式にして表彰して盛り上げる。
さらに会場全体をデザイナーにまかして、さらに会場全体を締まり良い空間にまとめる。
各展示場のスポット、スクリーン等がどこにでも設置可能、平均的に明るく整理された展示場にする。
製品の見栄えが一段と良くなる仕掛けとする。
この仕掛けの材料は10㎝の杉角材により構成される。
予算としては初年度は120万ほどかかるが、リース料金は減額される。
この仕掛けは5年の間繰り返し利用でき、5年サイクルを考えると昨年度の予算でも可能となる。
工芸まつり、30周年記念展を考えてみました。

ものづくりのきっかけ

2011年 3月 10日(木曜日) 09:00
38年間の物造りでの基本はなんだったのか。
つまりは素材に向き合う心だと思う。
今、使っている素材が紙になると聞いて、ビックリ。
そんなにエネルギーを使ってまで作らないといけない現状を残念に思い、何とかしたいという結果が今日まで続いている。
宮崎の杉の年輪巾が大きいための柔らかさや伸び縮みの大きさ等の欠点を長所としてとらえた作品がシングルベッドでありベンチ・ベッド、ロッキングチェアーである。
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五感に響くもの自然との調和 長い年月に培われた天然の素材を生かしたシンプルで美しいデザイン

(これ等の作品は、経済産業省、農林水産省により地域産業資源活用事業計画として認定を平成20年度受証)
仕上は昔から使われている亜麻仁油フィニッシュ、木の呼吸をとめないことが大切である為、色々研究し実験した結果、昔から使われていた油だった。
宮崎の工房では化学塗料(ウレタン系)だったが綾に工房を移し、無公害の作品づくりは綾の無農薬の農業に影響されたのだろう。
今ではグローバルのお客様も化学塗料を指定する人は皆無であり、時代の流れを感じる。

県産材による38年間の物造り

2011年 3月 03日(木曜日) 09:00
1973年工房設立以来、県産材による物造りで家具が通商産業大臣賞、小木工で内閣総理大臣賞、Gマーク8種受賞、又1999年度グッドデザイン賞に建築が受賞。
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自然がくれた素材(桧・杉・松・クス)等を大切に、人間にやさしい無公害の製品・施設造りは、機能面はもちろんグッドデザインが好評を博しています。
その結果、綾町では初の宮崎県文化賞を受賞、さらに2002年には多目的棚で大阪国際見本市にてグランプリ、2003年には日本木青会会長賞に住宅部門で受賞、宮崎県産材の優秀さを全国にアピールできた。
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そして2008年、宮崎の杉、桧を使って物造りが通商産業省の認可を受け、ベンチ、リビングチェア、ヒーリングボックス、シングルベッド、スイングチェア等の開発を続け、杉丸太生産、日本一の宮崎の確立をめざし物造りを続けている。

グローバルヴィレッヂ綾
川野 紘造