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藍の色、絞りのお話

2012年 2月 13日(月曜日) 09:00
我が家の梅が咲きました! 




もう春はそこまで来ています・・・花粉を連れて。
このごろ、風邪も引いていないのにクシャミを連発することがあります。
これから2ヶ月あまり、つらい日々が続きます。

さて、藍ですが、染めるときは熱を加えません。
一般的に草木染は、染料となる植物の皮や葉を煮出した汁に、布や糸を浸けて
加熱しながら染めます。
色の濃さは染料の量で決まります。
一方藍は、液につける回数を重ねることで濃くしていきます。
1年を通して24~26度に保った藍液に糸をしばらく浸けこんだ後、液から出して絞り
ます。
このとき色素が空気中の酸素と反応して(酸化)、青く発色します。
おもしろいのは、最初の一回、白から染めたときだけですが、絞りきってからフツ、
と力を抜いた瞬間
緑色になり、それからだんだん青に変わっていきます。

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写真では再現するのはなかなか難しいですが、見事なエメラルドグリーンになりま
す。
時々お客さんの前で実演をしますが、緑色になった瞬間お客さんの口から「お~!」
という声が漏れます。
このときばかりは心の中で「どや顔」をします。(さすがにあからさまには出来ないの
で)
いつか動画サイトにアップしてみようかと思っています。

ところで藍にはそれぞれ濃さをあらわす名前がついています。

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一番薄いのは「藍白」です。 

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ほとんど白にしか見えないので、別名「白殺し」とも言います。
言い得て妙というか、昔の人の、言葉に対する遊び心が感じられます。

次が「瓶覗き」。 

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藍にちょっと浸けただけの、ごく薄い色です。
江戸時代中期を中心に染められました。

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「浅葱」です。
浅葱は本来薄い黄色(浅黄)を言っていましたが、
後に黄色をおびた薄い藍色をさすようになりました。
1700年代、伊達を好む遊び人の間で流行りましたが、一方で
江戸勤番の田舎侍が羽織の裏地に用いたことから、田舎侍を
野暮の代名詞として「浅葱裏」とののしったそうです。

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「納戸」
納戸は1750~60年ごろ、男物の裏地の色として愛用されました。
また、納戸という色名自体は江戸中期ごろから使われるようになったようです。

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「紺」
「紺」は中国古来の色名で、そのまま日本に伝わってきました。
日本書紀に服の色として登場し、江戸時代には、小袖の地色として
多く染められました。
染め色の代表だったため、染物屋のことを「紺屋(こんや)」と言いました。

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「褐」
藍染めの中で一番濃い色です。
「かち」は「勝ち」に通じたため、縁起を担いで
武具の染めや、祝賀の際に用いられ、日露戦争では
「軍勝色(ぐんかついろ)」として流行しました。
今風に言うなら「勝負色」でしょうか。

もっと細かく分類されているのですが、
工房で割と多く染める色を挙げてみました。

次回は絞り染めの話です。