Home匠日記2011年2011年04月綾の手紬染織工房絞り染めのお話

絞り染めのお話

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工房での私の仕事は主に、着尺や帯用の糸染めです。



工房の秋山先生の指示で、藍染めか草木染、
またはその他の染めを使い分けます。
青系の色はもちろん藍染めです。
それ以外の赤系、グレー系、茶系などは、草木染でも結構多様な色が出せます。
草木染に関しては次回お話します。

糸以外では、他のスタッフが服やマフラー、布類を染めています。
今回はそれらに模様を染め抜く技法を、いくつかご紹介します。

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これは以前「こども藍染め体験教室」(小2~中3まで対象)で、小学3年生が染め
た作品です。
輪ゴム絞り、縫い絞り、板締めの3つの技法を使って染めています。
右下は輪ゴム絞りです。
布を輪ゴムで絞って、染めた後輪ゴムをはずすと、
絞った部分が白く模様になります。
どのように絞ったかわかりますか?

上は縫い絞りです。
布に下絵を描き、輪郭を針と糸で縫って引き絞り、染めます。
染め後、糸を引き抜くと下絵のとおりの柄になります。

左下が板締めです。
いろいろな形の板で布を挟んで染めます。
染めた後板をはずすとその形の模様になっています。

どれも絞ったり、板で挟んだりした部分に染料が浸透しないということを利用した技
法です。

それにしても針と糸で縫うのは小学3年生では、まだ学校で習っていないということ
だったのですが、
みんな短時間で縫えるようになりました。
こどもはなんでも上達するのが早いですね。
とはいってもこれは基本的なパターンですが、
工房の作品にはもうちょっと複雑化した技法を使います。

縫い絞りの技法の中に「きらめき絞り」という絞りがあります。
布に図面を書き

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縫っていきます

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糸を引き絞るとこうなります

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これを染めた後糸を抜くと

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「きらめき絞り」の出来上がりです。
少し離れて見ると、白い部分が本当にきらめいているように見えますよ。

次は板締めです。

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この花は2枚の板で布を挟みました。
2枚の板で6枚の花びら・・・?
そうです。花びらが6枚になるように布を折って、板ではさんでいます。

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この柄は板をはずした後、部分的に防染(染まらないようにすること)して染めてい
ます。
また、絞りや染めのときの力加減一つで雰囲気の違う作品が出来ます。
おもしろいですよー。

こうして縫い絞り、板締め、各々バリエーション豊富な中から
自分のイメージに合った技法を使い、形にしていきます。

工房のギャラリーで見ることが出来るので、是非お越しください。
最終更新日: 2012年 2月 20日(月曜日) 13:35
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有光信二

有光信二

綾の手紬染織工房の有光さん。伝統工芸士に認定されたお話を語ってもらいます。

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