今年も始まりました、藍まつり。
綾の手紬染織工房で5月5日までです。
先日伝統工芸士に認定された、有光信二作のタペストリー。
絞り染めの鮮やかな洋服。
こいのぼりが泳いでいます。
さて、そんな祭の裏側で、今年も養蚕が始まりました。
飼育室の掃除、消毒などを済まして、4月25日に孵化してきた蚕に最初の餌を与えました。
最初の餌を与えることを、「掃き立て」といいます。
卵から孵化してきたばかりの蚕は体長2mmほどです。
「蟻蚕」と呼ばれ、毛が生えているために色が黒く、蟻のようです。
蚕は、まゆを作るまでに4回脱皮をします。
孵化から1回目の脱皮を「1齢」、
次の2回目の脱皮までを「2齢」、
と数えて、5齢になってまゆを作ります。
下の写真は、孵化から7日目、2齢の最後の段階です。
指との比較で、大きさがわかると思います。
8日目、3齢になったところで、近所の農家に渡して、まゆを掛けるまで飼育をしてもらいます。
下は、農家で桑の葉を食べる、3齢の蚕。
今日は農家に行って、桑畑を見せていただきました。
今年は水不足で、ちょっと葉が乾いた感じでした。
さて、この写真は、うちの工房で20数年受け継いできている「小石丸」という品種の蚕ですが、来週からは、新しい品種の蚕が始まり、こちらはまゆを掛けるまですべて工房で飼育します。
来週からは、この新品種の蚕の飼育レポートをお送りします。
岡田心平