Home匠日記2011年2011年06月木曜:窪田健司(照葉窯)
窪田健司

窪田健司

象嵌、掻き落とし技法で作陶する照葉窯さんが語ります。

ウェブサイトURL: http://www2.ocn.ne.jp/~bell5487/index.html

趣味の陶芸 No.7 ~角皿や箱物はタタラ作りで~

2011年 12月 09日(金曜日) 09:00
タタラ作り?板作りとも言います。
要するに板粘土を作って、皿を作ったり継ぎ合わせて箱物を作ったりする方法のことです。

タタラ作りでの角皿の作り方を説明します。
まず、多めの粘土を上から見て、作りたい角皿の面積より少し広くなるまでのばします。
粘土の側面は垂直になるように整え、豆腐状にします。
粘土の両側に細い板状のタタラ板を積み上げます。

タタラ板の厚みは三ミリ、五ミリ、七ミリといろいろあり、ほしい皿の厚みに合わせて選択します。
次に両手に切り糸を持ち、タタラ板を一枚ずつ除きながら、糸を親指で押さえ板の上を滑らすようにして粘土をスライスしていきます。スライスしてできた板粘土を一枚ずつ新聞紙にのせます。

同じ大きさの板皿がほしいときは、型紙を作り、一枚ずつナイフで切っていきます。
好みでスポンジで表面をきれいにしたり、くし目などの文様をいれることもできます。
少し乾かしてから縁を立ち上げれば出来上がりです。

ボールや石こう型に押し付けて器にする方法もあります。
そのときは布など挟むと文様にもなり、粘土と型がくっつかず楽にできます。

また粘土板を空き缶などに巻き付け湯呑みやコーヒーカップを作ることもできます。

趣味の陶芸 No.6 ~手びねり成形つぼもできる~

2011年 12月 02日(金曜日) 09:00
今回から成形方法についてお話します。
まずは、初心者でも作れる手びねりです。
一番簡単なのは、粘土のかたまりに穴をあけ、後は指でつまみあげて器にする玉づくりです。
しかし、この方法だと小物しか作ることができません。

それでは、小物から大物まで作れる、ひも作りを説明します。
底の部分に必要な量の粘土を団子状に丸めます。
それを手ろくろの中心に置き、平たくたたきしめて底にします。
必要があれば丸く円盤状に切ります。
箱物を作る時は四角に切ったりもします。
次に新しい粘土を長いひも状にします。
底の粘土板の周辺にやりがんなできずを付けたり、ドベ(泥状粘土)を筆で塗り接着力を高め、その上にひも状にした粘土を一周置き、指でなでてつないでいきます。
この作業を繰り返して器に仕上げます。

厚み、継ぎ目、でこぼこ、フォルムを指やこてを使い修整します。
その上に水をつけたスポンジで表面を仕上げる場面もあります。
口作りがでこぼこだったり、大きすぎる時は針などで切りそろえ、最後にしか皮で口を仕上げ、切り糸でろくろから切り離して、作る作業は終わりです。
半乾きになるまで乾かし、かんなで底の高台を削ると、出来上がりです。
大きめのつぼや鉢も基本的には同じ方法で作ることができます。

趣味の陶芸 No.5 ~温度の違いで性質も変わる~

2011年 6月 30日(木曜日) 09:00
今回は焼き物の原料、粘土についてお話します。
陶器は基礎である粘土によって作り方、釉薬(ゆうやく)の種類や窯たきなどがすべて変わってきます。
陶器の種類の違いは粘土の違いによる場合が多いのです。

代表的な陶器の産地である瀬戸、信楽、備前、有田などはすべて陶土の産地です。
それぞれの土地特有の陶土が産出され、それを使って焼き上がった陶器を本来は〇○焼きというのです。
しかし現在は簡単に手に入りどこでも陶器が作られるようになったため窯元の所在地で○○焼きと名乗る場合も多いようです。

粘土の種類を大まかに分ける基準として耐火度があります。
一般的には本焼きの温度と思ってください。
一番高温で焼くのが有田焼などの磁器で温度は約1350度。
磁器はよく石物と言われます。

次は一般の陶器で、土物と言ったりします。
温度は約1250度、備前や信楽などです。
それより少し低温のものが萩焼や薩摩焼など、そしてその下に楽焼や瓦などがあります。
焼く温度が違うと当然焼き物の性質も変わってきます。

高温のものほど硬く丈夫になり低温のものは軟らかくなりますが、貫入のしみやぽってりとした厚みにわびさびの風情が出てきます。あなた好みはどんな焼き物ですか?

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趣味の陶芸 No.4 ~装飾や絵付け作品別に違い~

2011年 6月 23日(木曜日) 09:00
今回は焼き物ができるまでの工程を説明します。
原料の粘土は当然ですが地面の下にあります。
しかし、どの粘土でも陶器が作れるわけではありません。
焼く温度に耐えられるものでなければなりません。

まず、粘土を粉砕し粉末にしたものに、水を加え不純物を除き精製します。
その後、成形できる程度まで水分を抜きます。
そのまま使える粘土もありますが通常は乾かないように寝かせ、熟成させて粘りを出します。

次にその粘土を使い成形します。
ろくろや手びねりで作った作品を半乾きにして高台を削ります。
技法によってはここで装飾をする場合もあります。
白くなるまで自然乾燥し、完全に乾燥したら窯に入れて素焼きします。
温度は700から800度です。
素焼きした作品に釉薬(うわぐすり)をかけます。
釉薬とは陶器表面のガラス上の膜のことで、さまざまな色があります。
釉薬をかける前に下絵の具で絵付けする場合もあります。

再び窯に入れ本焼きをします。
温度は粘土によって違いますが普通は1200から1350度ぐらいです。
窯が冷えたら窯出しをして完成です。
有田焼のように上絵付けをするものは、もう一回絵付けをして800度ぐらいで焼き、出来上がりです。
このような工程で焼き物は作られています。

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趣味の陶芸 No.3 ~教室の雰囲気事前に確認を~

2011年 6月 16日(木曜日) 09:00
今回は陶芸教室に入会して作陶することの良さは何かを考えてみましょう。
一番は機材や原材料がそろっているので設備費がいらない点です。
また、作り方を一から教えてもらえるので安心です。
教室仲間がいるので「楽しい雰囲気の中で作陶できる」や「アイデアの交換ができる」なども教室の良いところです。

一方、問題点もあります。
1.時間や曜日が決まっているのでいつでもはできない。
2.作り方や材料がある程度限定されるためその範囲内でしか作れない
3.ほかの人と一緒にするのでルールやモラルを守らなくてはいけない
などがあります。

次は入会するに当たりチェックしておきたいことです。
まずは入会金や月謝、材料代などの費用面です。
教室によっては入会時に道具を購入させるところもあります。
そして曜日や時間帯、作品内容です。
教室の作風が好みでないと楽しくありません。
最後は先生と教室仲間の人柄や雰囲気です。
入会前に一度出向き自分の目で確認すると安心できます。

では、どのようにして教室を探すかです。
一番早いのは電話帳やタウン誌の陶芸教室の欄を見て電話してみることです。
体験教室を利用して陶芸がすきになれそうか、続けられそうか試みてみるのもよいかもしれません。


趣味の陶芸 No.2 ~個人で作陶は機材選びが大変~

2011年 6月 09日(木曜日) 09:00
趣味の陶器作りが誰にでもできるか考えてみましょう。
方法は二つ考えられます。
一つは機材、原材料をそろえ個人でする方法。
もう一つは設備の整った陶芸教室で作陶する方法です。

今回は個人でする方法を検討してみましょう。
主に必要な物を挙げると作陶する部屋、焼成窯、手ろくろ、小道具、粘土、釉(ゆう)薬、水道設備など最低これくらは必要です。
そうなると部屋は最低六畳、窯をたくことを考えると別棟の方がよりベストということになります。

費用面を考えると大きさ、性能、どこまでそろえるかで全く違いますが、三十万円くらいが最低線でしょう。
これで満足できるかというとちょっと疑問です。
しかし、それ以上となるとなかなか大変な趣味になってしまいます。
そこで役立つのがインターネット。
格安製品や中古品などを探せば、意外と安くそろうかもしれません。
前もって陶芸の知識や情報は持っていた方がよいでしょう。
また材料屋を一軒見つけてください。
困った時に助けてくれます。

個人でするのは自由に作陶できて良いという反面、機材や道具、原材料など、どれを選択するか、成形方法やこつ、デザインのアイデアなどをどう学べば良いかなど意外と大変かもしれません。
次回は陶芸教室についてお話します。

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趣味の陶芸 No.1 ~手づくりの器は楽しみ方無限~

2011年 6月 02日(木曜日) 09:00
今回から趣味の陶芸についてお話していきます。
一回目は焼き物の魅力と楽しみ方です。
陶芸の楽しみ方としては見る、使う、お気に入りの陶器を探す、集める、そして作るなどさまざまです。
ここでは陶器を作る楽しさについてお話していきたいと思います。

日本では縄文時代から土器が作られています。
器として使用できれば、十分事足りるにもかかわらず、いろいろな文様が刻み込まれています。
このときからすでに趣味の陶芸が始まっていると思いませんか。
そして時代とともにより形良く、美しく、そして使いやすく工夫されてきています。

動物に食欲や性欲などの本能がありますが、人間にはもう一つ、物づくり欲があるような気がします。
料理や服作り、建物造り、歌や音楽制作などです。
陶芸も粘土を使い一個の器を作ります。
作り始めると楽しくなり、より良い物を作りたくなります。
また、焼き上がった陶器は見て楽しむだけでなく、使う過程を楽しむこともできます。

手づくりの器に手作りの料理を盛って楽しむ、花瓶に花を生ける、香炉を作り香りを楽しむ、
ランプシェードを作り明かりを楽しむ-など楽しみ方は無限です。
魅力満載の陶芸にあなたも挑戦してみませんか?
次回から陶芸について詳しくお話ししていきます。

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