Home匠日記2011年2011年11月
2011年11月
かたかべ雄人

かたかべ雄人

身も心も漆にかぶれてしまったかたかべさんが、漆器について語ります。

ウェブサイトURL: http://www.urushiya.info/

2013年 7月 02日(火曜日) 09:00
私がうるしに出合ってから15年がたち、その間ありとあらゆる失敗を重ねてきましたが、失敗は次へのステップといいます。今回は私の失敗を紹介して、最終回とさせて頂きます。

一番多い失敗は、やはり湿度と温度の管理が行き届かなかったことです。うるしは洗濯物と違って、湿度が高いほど乾きが早くなります。早く乾燥させたいばかりに湿度を上げ、その結果塗ったうrしの表面がシワシワの「チヂミ」状態になってしまいます。こうなるともうお手上げで、全部はぎ取ってもう一度初めから塗り直しです。

湿度と温度は「色うるし」にも影響します。湿度が高すぎると朱色が茶褐色になったり、色むらが出て明度と彩度が落ちてしまいます。朝、濡れ雑巾(ぞうきん)で仕事場の床や棚を拭いて、ちりを一掃するのですが「昨日もしたからいいや・・・」で仕事を行うと、翌日には前日に塗った表面にはごみ。自己嫌悪に陥ります。これも最初からやり直しです。

うるしに向き合うと自分の性格がよく分かります。「おれって結構几帳面だったんだな」「いいかげんさが丸出しだな」なんて、仕上がった作品に自分自身の性格が映っているのです。

最後に私の持論、「心がかぶれれば体はかぶれない」。

うるし19 ~防腐性に優れ多彩な用途に~

うるし18 ~轆轤ひき伝統伝える木地師~

うるし17 ~テープに和紙重ね一閑張り~

うるし16 ~沖縄出身者が宮崎漆器を作る~