照葉樹林に育まれる工芸のまち
多くの工芸家が集う“手作りの里”綾町。町内にある約40の工房では、染織、木工、陶芸などが行われ、生活を楽しむさまざまな作品が生み出されています。
工芸家たちが生み出す作品を支えるのは、町民が大事にしてきた照葉樹林。大量消費時代からも守られた広大な奇跡の森は、日本の里山文化の源流を感じさせます。
世界的にも貴重な森の恵みを受けながら、綾町の工芸は昔ながらの“手仕事”を大切に今を生きる人々の暮らしを彩る工芸品を創っています。
昭和40年代初頭、自然と共生する綾町に魅せられて集った工芸家たちがいました。彼らは、「使い捨ての時代はやがて終わり、手づくりが貴重となる時代が来る」と信じ、工芸家集団『ひむか邑』を立ち上げます。そして、“本当に豊かな生活のための質の高いものづくり”を行ったのです。それから半世紀。ひむか邑の精神をしっかりと受け継いだ多くの匠たちが、人の手による“ほんもの”のものづくりを行っています。
「工芸まつり」と親しみを込めて呼ばれる、綾町の一大イベント。毎年11月に催され、2万人を超える多くのファンが訪れます。
綾町の匠たちが一堂に介し、木工・陶芸・染織物・ガラス・竹細工・鋳金・食品などが特別価格で販売されます。
第43回は令和6年11月22日(金)~24日(日)
綾てるはドームにて
工芸を支える木の恵み