綾町の工芸家たちにとって、工芸まつりは年に一度の大イベント。宮崎県の工芸イベントの中でも大きなイベントです。
たった一つの町の工芸家たちが集まるだけなのですが、参加工房酢は40工房ほど。第40回の今年は、町外工房も含め47工房が一堂に集います。
工芸まつりは‛まつり’なのです!
問屋の力が強かった半世紀ほど前に、「自然とともに生き、自分のリズムで作り、自分で売り、お客様の声をフィードバックする」という形を作り上げたのが、綾町工芸コミュニティ協議会の前身、ひむか邑の工芸者たち。現在のハンドメイドマーケットの先駆けともいえるでしょう
なので、工芸まつりは工芸者が企画し、お客様との交流を楽しみにするイベントなのです。
お楽しみ1 お買い得品が出る
地元開催ですので、工芸家たちは「これでもか」と品を搬入します。それを見るだけでも楽しいのですが
- 工芸家たちが「現地値段」と呼ぶ、卸価格に設定する工房あり
- 工芸家が「ちょっと気に入らない」とか「ちょっとミスった」というのを安くで奉仕
- 意外と低価格のものもある
工芸者たちは「工芸まつりだから」といいます。「まつりだ!まつりだー!」とお客様をお待ちしています。
なお、2の「ちょっと気に入らない」というのは、「なんで?」というのがおおいです。工芸家に聞いてみると「え?それが理由?」というものも。
「ちょっとミスった」というのも、「どこが?」というものが多く、「こんなのわからないからどんどんミスって!」というお客様もいます。
ただ、工芸家は材料費くらいしか手元に残らないので限定です。
お楽しみその2 ジャンルがいろいろ
綾町というよりも、宮崎県が昔ながらの伝統工芸の産地というわけではありません。竹細工や神楽面など日常に根差した工芸品は連綿と作られていますが、焼き物の産地として名を馳せてきたわけでもなく、染め物の産地として名を馳せてきたわけでもありません。
言ってみれば、まだ若い工芸の産地です。そして綾町は日本一の照葉樹林隊を町に有しており、照葉樹林文化を礎として街づくりをしてきました。
そのため、町内に集う工房は「衣・食・住」という生活文化に関わるさまざまなジャンルとなっています。
- 染織は、伝統的な藍染め・草木染・型染め・織物・アートフラワー。和服、洋服、小物など
- 木工は、家具・碁盤・まな板・おもちゃ・小物・アクセサリー・くり物・カトラリーなど
- 陶器は、器、花瓶、動物、アクセサリー、小物、ぽってりと素朴なもの、瀟洒なもの、ポップなものなど
- 食品は、鮎・落花生・酢・コンニャク
そのほかに、ガラス、竹細工、鋳金がありますが、今年はこれに町外工房も加わり、異ジャンル入り乱れるクラフトマーケットになりそうです。
お楽しみその3 作者とじかに話せる
ハンドメイドマーケットが広がった昨今、作者と直接話すというのは当たり前のことになっているかもしれませんね。直接話せる利点は
- 「もうちょっと公だったらいいのに」というときや、「こういうものはできない?」と思った時には素直に伝えてください。料金にもよりますが、オリジナルを作ってくれることがあります。
- マイナス面やメンテナンスも聞ける
- 値段交渉できる(工房による)
そのようなところでしょうか。3番は工房と物にもよります。どのお客様にも楽しんでもらえるようにと、どの工房もぎりぎりの値段をつけていることが多いので、そのあたりはお手柔らかにお願いします。
(ものによっては「時給20円」とかのがあります。そういうのは一度売れたら二度と出ません。工芸者が持続不可能になるので)
工芸まつりにはアンケートもあります。記入いただければ、もしかしてら何か当たるかもしれません。
(web班頑張ってるね!とか書いていただけると、泣いて喜びます)