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おしゃれ着はお湯で洗うのがおすすめ

 夏休みやお盆帰省で、ちょっとおしゃれをしたい、でも、お手入れを考えると二の足を踏む…ということ、ありませんか?

 涼しげな藍のTシャツを着たい、夏のお呼ばれに草木染のストールを巻いていきたい、でもお手入れが不安な方におすすめなのがお湯洗いです。

 

汗も皮脂もお湯洗いで落ちる

 染色工芸品を生み出した職人が、口をそろえておすすめする「お湯洗い」。宮崎弁だと、「お湯で洗えばいいっちゃが」です。

 夏に汗まみれになったときには、冷たいシャワーより、熱めのシャワーがさっぱりするのは、皮膚上の汗や皮脂がさっと洗い流されるため。同じように、服やおしゃれ小物についた汗や皮脂は、”お湯”で落ちます。

 

お湯洗いは染色工程にもある

写真は、宙藍工房の最後の工程、”あく抜き”。

伝統的な発酵藍建てで染めた後、煮て灰汁を抜きます。

 

ここまで高温の湯で洗いをしなくても、熱めのお湯での湯洗いは、染色工程に良く使用されます。ことに最後の仕上げには、お湯洗いをしっかりします。余分についている染料はお湯のほうが早く落とせるからです。

 

洗剤を使うと、洗剤を落とすためにまた洗いが必要になります。

お湯洗いした後、気になるようなら柔軟剤につけて陰干しでOKです。

おしゃれ着洗いは必要ない?

汗や皮脂汚れだけだと、お湯洗いだけでよいのですが、虫刺されをかきむしって血がついてしまったとか、食べ物汚れがついてしまったときには、おしゃれ着洗いを使いましょう。

 

草木染めはデリケートでPHによっても色が変わります。そのため、草木染製品は中性洗剤を使うのがベストです。シルク製品なら、弱酸性が好ましいので、シャンプーとリンスもおすすめです。

 

どれも布の箸で色変わりがしないか確認をして、つけおき洗いをしましょう。

 

 

 

団子絞りをして陰干し

脱水は、気を付けないと生地を痛めます。脱水機を使うのなら、ほんの30秒ほどで十分。手洗いのものの場合は、手で絞りましょう。ぞうきんを絞るようにねじって絞ると型崩れが起こりますので、小さな子が初めて絞るようなお団子絞りがおすすめです。

 

特にシルクは、ねじって絞ると生地の表面がすれて、白っぽくなります(キューティクルがはがれた状態に似ています)。お団子絞りをして、そのあとは、陰干しをしましょう。

夏のおしゃれ着はお湯洗いで乗り切りましょう

汗の汚れくらいなら、お湯で十分。そのあとに少し柔軟剤をかけ、洗った後、団子絞りをして陰干し。夏のおしゃれ着メンテナンスはこれで十分です。

お風呂でシャワーを浴びるついでに洗ってしまう…くらいの気楽さで、ぜひ、暑い夏も染色工芸品で心豊かにおしゃれをお楽しみください。


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